【Netflix 】消えない罪 ネタバレ感想と考察/サンドラ・ブロック迫真の演技

塀 感想

こんにちは。今回はNetflix『消えない罪』のネタバレ感想と考察を紹介していきます。

2018年の『バード・ボックス』以来のNetflix作品に出演したサンドラ・ブロックの圧巻の演技が光った今作品。

あらすじ、キャスト紹介、そしてネタバレを含む感想と独自の考察を紹介します。

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消えない罪 の概要

消えない罪のあらすじ

ルース(サンドラ・ブロック)は20年の刑期を終えて出所する。
世間の目は未だに彼女に冷たい中、安否が分からないままでいる年の離れた妹を探し始める。

消えない罪の基本情報

原題The Unforgivable
製作年2021年
製作国アメリカ
上映時間114分
監督ノラ・フィングシャイト

2009年にイギリスのTVシリーズで放送された”The Unforgiven”が元になっています。

消えない罪のキャスト

ルース/サンドラ・ブロック

保安官を殺した罪で刑務所に20年間服役し、出所シーンから物語が始まる。
自分は罪を償ったと信じているが世間はそうもいかず…。
20年前に生き別れた妹のキャサリンを探す。

リズ/ヴィオラ・デイヴィス

ルースとキャサリンが元住んでいた家の今の住民。
ルースの過去を知り危険視する。

ジョン/ヴィンセント・ドノフリオ

リズの夫で弁護士。ルースに社会復帰のチャンスを与えるべきだと考えている。

キャサリン(ケイティ)/アイスリング・フランシオシ

ルースの生き別れた妹。
事件以前の記憶が無く、睡眠障害の症状を持つ。

消えない罪の感想

水たまり

ストーリーとテーマ

物語は現在とルースの過去回想が交互に織りなす形で展開されます。

刑期を終えて新しい人生を歩もうとするルースですが、彼女の汚名は出所後もついて回ります。

特に被害者の息子キースは彼女の社会復帰を阻もうと企んでいます。

序盤の段階では結末読めちゃうな~なんて思っていました。序盤では。

しかしさすがNetflixがサンドラ・ブロックを迎えてホリデーシーズンにブッ込んできたヒューマン映画なわけです。

ド素人が結末を読めるわけがない。

ぜひ結末を予想しながら視聴してみてくださいね。

キャサリンが誤射をしたなんて全く予想できなかったです。

スティーブが誤解したままエミリー(キャサリンの妹)を手に掛け、憎しみの連鎖は続いていく-…。といったバッドエンドを予想していました。

ルースキャサリンの罪を肩代わりして20年間も服役していたのですね。

普段ハッピーなコメディ映画を多く見る傾向にあるので、シリアスなヒューマン映画で、かつどんでん返しのストーリー展開に観た後も余韻が残りました。

考察⓵ なぜ事件当時ルースは〇〇したのか?

なぜ事件当時ルースは自首し罪を被ったのでしょうか?無理やりな解釈になりますが考察していきます。

まずもってキャサリンが当時5才なら判断能力が無いとされて、罪には問われないはずです。

答えになりそうな描写が事件後のダイナーでの食事シーンにあります。

ルース「あんな事をさせて悪かった」に対し、キャサリン「あんな事って?」と全く記憶が無い様子でした。

もしキャサリンが誤射した事を正直に申告して罪に問われなくても、その後何らかのカウンセリングやケアといったセッションがあるはずです。刑事責任が無くても野放しに普通の生活に戻れるとは思えません。

そんなプログラムの一環で自分が誤射した事実を知る、或いは思い出してしまうのをルースは恐れたのではないでしょうか。

なのでキャサリンに記憶を無くしたままでいて欲しかったルースは咄嗟の判断で自首し、全て自分がやった事にしたのではないでしょうか。

考察② “Unforgivable”なのは何か

この映画の原題は“The Unforgivable”、日本語に訳すと「許されない/容赦できない」です。

ではこの映画では誰が何に対して“Unforgivable”なのでしょうか。

キース/スティーブ兄弟のルースに対する感情でしょうか、元受刑者の社会復帰が難しい社会のシステムでしょうか。

いろいろとあると思うのですが、私は「一側面で人を判断する惨さ」ではと思います。

リズや水産加工工場の同僚、キャサリンの養父母のマイケルレイチェルは刑期を終えて罪を償ったルースを許していません。ルースにセカンドチャンスをあげるべきだと主張したのはジョンだけです。

そんな人たちが事件の真相を知らず「服役していた」事実のみでルースを判断するのが許されないのではと思います。

とは言ってもそれは綺麗ごとで、人間は特段親しくなければレッテルで他人を判断しがちです。その人の所属や過去や信仰なんかの分かりやすい表面の部分で判断すれば大した労力も要らないし。難しい問題です。

キャストについて

私の中でサンドラ・ブロックは『デンジャラス・ビューティー』(’01)や『あなたは私の婿になる』(’09)ラブコメの印象が強いので、犯罪者役というのが新鮮でした。

しかも、『オーシャンズ8』のようなカッコいい怪盗ではなくマジの犯罪者。どんな風に演じるかと期待して再生ボタンを押しました。

冒頭はルースの手元のみが写し出されて、何かを片付けている様子。だんだん、あぁこの人これから出所するんだろうなてのが予測できて、いよいよガラス扉越しに顔がパンと映し出されます。

みょん
みょん

その顔が予想以上に悪人顔でした

よく世界まる見え!なんかにある「海外極悪人ファイル」みたいな特集で出てきそうなガチもんの犯罪者の顔。髪ボサボサ目は死んでて肌の血色とツヤが悪すぎて、ここまで役を作り込んでくるかという。

終始笑顔が無く元犯罪者のレッテルを苦しみながら飲み込もうと努力するけれど、中盤以降は堰を切ったように感情を爆発させます。

溜め込んでいた分、周りから理解されない苦しみ、妹の安否や一目会いたい焦燥が一気に吐き出されていて引き込まれました。

この映画はサンドラ・ブロック以外の俳優たちも賞レースに食い込んで欲しい演技力なのですが、特に良かったのがリズ役のヴィオラ・デイビス

自宅の庭先でルースと言い合いをするシーンは圧巻でした。激昂している所から事の真相に気付くまでの感情のグラデーションをセリフ無しで見事に表現しきっていました。

演出や脚本について

正直、登場人物が多すぎて心理描写や行動原理の描写にムラがある印象でした。

そもそもなぜルースが家に立てこもったのかよく分からなかったです

大切な家族と過ごした思い出の家というエピソードがある訳でなく、二人とも保護してもらうのが最善策なのも分からないほど精神状態がおかしかった訳でもなく。

ルースが家の仕上げに関わったと言っていましたが、家に愛着があるだけでは立て籠る理由にしては弱いような。

ところで亡くなった保安官はルースたちの父親を知っているようで、ルースと保安官も以前から知り合いだったようですが、特にそこも説明が無かったですよね。

また、スティーブが犯行に及ぶトリガーが妻と兄の不倫っていう、完全にルース関係ないし…っていう情動的なものでした。最初は理性的にキースに復讐なんて止めろといなしていた側だったので、ある種人間臭くて良いのですが。

あとブレイクはそもそも必要だったかと疑問でした。

特にルースとロマンチックな関係になる訳でなく、ただ盆栽の魅力を語りドーナツをぶっ飛ばしてアッシーになっただけでは…?と思いました。そして職場にルースの事をチクるという。余計な事すな。俳優のジョン・バーサルは演技も雰囲気も好みでした。

あとは完全に余談なのですが、貧困層の白人と、最初は邪見にしていたけど後に理解してくれるお金持ちの黒人という構図が同じくNetflixの『メイドの手帖』に似ていると感じました。舞台もワシントン州だし。

まとめ

あっと言わせる爆弾が作品の最後に隠されていて、視聴者に「何が許されないのか」「自分がもしルースの立場であればどう振舞うか」等々、疑問を投げかける映画でした。

ただ、登場人物が多く取っ散らかり、シナリオの行動原理や心理描写が弱い印象も受けましたが、粒ぞろいの俳優陣と最後に用意された真相で補っているように映りました。

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